
門があり、庭と建物二棟が屋敷内に建っている佐倉順天堂。
殆どが解体されて現存するものは一部となっています。
この敷地の隣には診療所があります。
瓦屋根の佇まいですが、内部は洋風。
増改築を繰り返した結果のようですが、建物はだいぶ傷んでいる様子でした。
重厚感のある瓦屋根。庇は銅板葺きです。
内部の改装部分はモールなどを装飾として施した設え。
当時の手術道具が展示してある部屋は建設当初のまま。
洋館はペンキを塗って仕上げますが、日本家屋は浸透性のある塗料を使うことが多いと思います。
四季があり、時期により湿度が高い日本の気候では厚塗りのペンキの内部に水が入ったり、木部との間に湿気が溜まるとそこから材を傷めることになる可能性があります。
社寺はベンガラなどで塗りますが、成分が異なりますので効果は違うようです。
これは洋風に改装された部分の外壁。
洋館はまた違った美しさがあるので好きですが、錆びれないように適材適所でつくりたいものです。
洋館は大学時代にずいぶん見て歩きました。長崎は歴史ある洋館も賃貸に出ていることがありました。やはり人が住んで清掃や換気などを行えないと傷んでしまうのだと思います。
これは現在の家についても同じことが言えます。
3年ほど前に長崎に行きましたが、大学時代の先輩が経営する施工会社でグラバー邸が改装中でした。
現在では開館しています。