
一年前に行くはずでした山形県銀山温泉。
登録有形文化財に指定されている能登屋(山形県)に宿泊する事になっていましたが、コロナ禍で行くことが出来ずに一年越となりました。

おしんの舞台となった能登屋さんは、女将さんの話によれば、創業者は石川県能登より銀を採掘に来て、採掘場が閉鎖した後もこの地に残り明治25年に能登屋を創業。その際は茅葺き屋根に洞窟温泉だったそう。
その後、この地が洪水ですべて流されて大正10年に再建されて今に至るとのこと。
木造三階建ての二層望楼という佇まい。
本館は部屋ごとに意匠が異なり、秋田杉、欅、紫檀、黒檀などの材料が使われています。
建具、欄間の細工が素晴らしく。
歴史を刻んできた品格と設え。
再生、復元という形で残していくことの大切さを実感します。街並みの雰囲気を残すよう、壊して失ってしまってはいけないと思います。
能登屋は、千と千尋の神隠しのモデルになったといわれている宿のひとつでもあり、おしんの舞台になったところでもあります。
女将さんが生けたお花かしら。
女将さんから冷酒とスイカのお漬物をいただきました。
とても興味深いお話もお聞き出来ましたし、居心地良い時間を過ごすことが出来ました。
能登屋旅館のお隣にあるのは、建築家隈研吾設計により建替えされた藤屋。見た目シンプルなファサードです。
川沿いのお部屋で、見渡すと真向かいの旅館が工事中。
建築家瀬野さんによる復元、改修。瀬野さんによると6月にグランドオープンとの事。
忠実に外観を復元されて居て、とても楽しみですね。
女将さんからの冷酒と自分達で頼んだ熱燗とでいつもよりも美味しいお料理と日本酒をいただいてしまいました。
ので、仕事は資料を読むだけに。
車で片道お昼休憩入れて6時間かかりましたが、いつも施主さん家の現場監理で通っていた道は吹雪いて居ませんでしたので楽に運転して来れました。