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サッシと断熱

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ここ最近、急に朝夕は寒くなり厚手のコートなどが必要な季節になりました。
昨夜は行政法人などの方々と年末恒例の忘年会&懇親会がありました。
私は諸事情から12月は禁酒月間なのでジュースをいただきながら、住宅事情、情勢などのお話をしたりと最近の建築動向についてのことをお聞きしたりしてきました。
住宅金融支援機構でも、中古住宅購入~リフォームまでも審査の対象に入れた商品を出すとか。世間ではそういったことに市場が動いているようです。

お料理は、センター内でのケータリング。毎年の恒例。
今が旬の耐震や省エネの話も出ましたが、我が家は、リフォームで窓をトリプルにしたリビングは夏は涼しく、冬はそこそこ暖かいです。ただ、現状不具合があるのは5年も経たないうちに素材が樹脂の為に直接日が当たるところの枠の摩耗が出てきたこと。
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シールはこのような感じ。
既製品のサッシのほとんどが今はハンドル部分が樹脂になっていますので、意外と早くに劣化しまうのが悩ましいです。色合いや表面の結露ということを考えれば、木材の次に理にかなっているのは樹脂。
※因みに写真のサッシは樹脂製のみのもので、防火戸には対応していません。

仕様決めでそうしたことを目の当たりにしながら、図面検証を行っている最中なのですが、昨年あたりに住宅サッシの防火性能が法律に違反して性能が不足しているとのことが発覚し問題になった件で、認定を見直す話が出ていましたが、今年に入って住宅等のサッシについては全面、省エネ基準の完全施行に合わせて仕様変更になり、通則認定は取りやめになったのを受け、延焼ライン内では、基本、網入りガラスのみの対応ということになったようです。かといって出来なくはないのですが、コスト高になる要素しかありません。
なので、基準を守った上で取捨選択になるので、対策を考えることにしました。
間取りを作るときに、耐震、防災、温熱環境、防犯のことはある程度重要視して作って居ます。メーカーでは、毎年、9月、10月あたりが旧製品と新製品の入替時期でこれに合わせてそのまま継続で少し中身を今後の基準に合わせて改良を加えたもの、製造自体を廃番にするもの、全くの新製品などに加えて、性能基準などを変えることが多いのです。

低酸素住宅に於いては、今のところ義務ではないのですが、省エネ基準については、これからのことを考えると、将来に備えての省エネに対応できるくらいのものにしておきたいという思いはあります。
コストとの兼ね合いで、検討することになりますが、どこの部位にどのくらい割り当てるかは、トータルのバランスなので、アンバランスにならないようにしたいところです。
もちろん、後から施工が効かない部分(構造体)なども、外せない部分です。

断熱材においては、自然素材というよりは環境に優しい?と言われている新聞紙を再生したものや、動物の毛などは壁体内に充填断熱するだけでは、次世代省エネルギー基準を満たせません。なので、改良を重ねて作られたグラスウール(耳付きで、湿気を外に排出する防湿層付き)、ネオマフォームあたりの基本、不燃・燃えにくいとされている断熱材のサンプルを取り寄せている最中です。
また、壁厚で性能の誤差は出ますが、燃えても有害なものが出ないポリエステル系の断熱材も取り寄せ中。省エネルギー基準をどこまで満たすか?にもよりますが、将来的にはそうなって行くのだと思うと、東北ではこれまでも普通にしてきた仕様とのことで、設計事務所をしている友人に聞いたりしています。
今や、どの断熱材もリサイクル・自然に還るということが可能なように改良されているとのこと。

色々と取捨選択はしなくてはいけないものの、その土地に付加された法律も厳しいものがありますが、その中で、今の基準、少し将来をも見据えた『当たり前に対応した普通の家』に暮らしていただければと思っています。

我が家も早急に対応しなくてはならない補修工事に直面して、余計に『暮らしやすく普通な家』はどうすれば良いのかを考えるようになってきました。大抵が、自らのところで試してみてお施主さんにおススメするという製品も多いのですが、ここ数年は次から次へと基準が変わるごとに、新しい製品も出て追いつかないです。

設計事務所も横のつながりは大切です。設計事務所を開設している友人や、断熱施工は東北で縁のあった工務店さんも施工件数が多く得意とのことで、そういうことを相談することで随分参考になります。
断熱材一つにしても、おさまりやコストに絡んでますので、今月末はサンプルが届き次第、お施主さんも一緒に見ていただきたく予定で準備して居ます。
by atelier-kirara | 2015-12-03 13:52 | 旅・建築のことなど | Comments(0)

日々の暮らしのこと建築のことなど書いています。お付き合い頂ければ幸いです。


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