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建具の仕事

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現場からあがって、夕方から建具屋さんの工場に。お施主さん宅の建具が次々と出来上がってきています。
格子戸は浴室の建具。建築工事で建物の構造体に取り付いているものの中で唯一動かせるものが建具。その役割は大きいということです。
室内環境にも影響しますし、動くものだからこそ、建具は建物の構造体には、計算上には乗らない何らかの影響を与えているものなので精度の高い技術が要求されます。
既製品のサッシには無い、熟練した職人さんの手仕事から作り出される建具は狂わず、周りの木と相性よくぴたりとおさまります。

間も無くオープンを控えた店舗の什器製作も工場内で作製されていて、家具職人さん達を中心に夜遅くまで工場で皆が作業しています。
こちらはメラミン、塗装などでフラッシュでの製作で、サンメントなどを使用したアール形状の洋風チックな意匠で作られて居ました。

私のお施主さんの家具は、すっきりとしたデザインでまとめてあります。出来上がりをお楽しみに〜。
家具の面材は、S邸施主さん宅はチーク。W邸施主さん宅はサクラ。
お寺さんの庫裡には桧。
それぞれのイメージを崩さずに。
建具職人Kさんの手仕事動画をアップして見ました。私の描いた建具表の桟が細かったりしているようですが、上手に調整して作ってくださってます。ありがとうございます。
製作過程をずっと見ていましたら、帰宅は23時をまわっていました。
製作順序でデティールが変ると建築家Hさん。デティールにこだわりがある場合はその製作方法を頭に入れて寸法を押さえた図面を描く事が必要とのこと。
かつて日建資料社の建築専門誌によく掲載されていましたHさんは、私からすると父の時代の方です。一線を今は退いて居ますが、色々な事を教えてくださるのでありがたいです。この日は職人さんに混じって真白になりながらパテかけを手伝っていました。
姿図や詳細図があっても、ほとんどの事務所のものはその通りには作れない事が多いと職人さん方。実際を見て、勉強することが必要です。
帰国子女の建築家友人は、アメリカでは建築家も職人さんと一緒に製作過程にも関わるので製作図面なども描けるのは当たり前にしているとのこと。本来の姿でしょうね。
どんな仕事でも同じような事が言えると思いますが、私も、お施主さんのためにということもあり、もっと専門性を高めるために日々の仕事をしながら色々な事を周りから吸収して学びます。


by atelier-kirara | 2015-02-19 05:25 | S邸古民家再生・改修 | Comments(0)

日々の暮らしのこと建築のことなど書いています。お付き合い頂ければ幸いです。


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