木造の再生
2015年 01月 21日

設計の調査段階ではわからなかった部分は壁や床を剥がしてみて写真のような状態なこともあります。特に足固めの無かったこちらの家は貫と土壁が足固めの役割をしていて既存のままでは見えないところが多々ありました。
調査の際に天井裏や床下には潜り、大体の想定をつけて既存図と補強計画は仕上げましたが、実際は工事が始まってからも構造事務所&大工さん達と相談しながら。構造事務所のKさんも調査時、検討中、現場が始まってから何度も見に来られてます。

仕事の持ち分もそれぞれの個性に合わせて作業分担が出来ているようです。一人ではできないことも「皆で」なら出来ますね!

設計側も工事側も手間や時間がかかる為、建替えたほうがもちろん簡単です。ですが、古民家に使ってあるような材は簡単には手に入りませんし、同じように同じ材で作ろうとすれば、建築費がいくらあっても足りません。一番大切なのは、その建物を受け継いできたお施主さんの気持ち。
私のほうでは設計をご依頼された際に「どれだけその建物に愛着がありますか?」とお聞きすることがあります。広すぎること、寒いこと、暗いこと、動線の使い勝手、構造強度が気になるけどやっぱり遺したいという気持ちがあればこれらのことを解消できるような計画を行います。
幸い、木造は古くなったところを構造体の部分から取り換えることができるメリットがあります。


昨日お施主さんところに居たミィちゃんが、陽だまりであまりにも気持ちよさそうに寝ころんで居るのを見て、「生まれ変わったら可愛い飼い猫になりたい」?!とか。
私も時々そう思うことがあります・・・。
設計期間中はお昼などは一人で簡単に済ませることが多いのですが、一緒に食べるの楽しいですね。