古民家再生・解体
2014年 09月 24日

当時、旅館から移築してきたという広間は200年以上経過し、建物全体は大正初期。築90年くらいになります。当時のガラスの入った建具や欄間などはとても洒落ていて柱や梁や長押、基礎周りも東日本大震災の影響は受けつつも傾きもなくしっかりしている状態でした。
内部の壁も丈夫な黒漆喰。ですから、補修すればきっと現在の家屋よりも良い感じになるということは解りましたが、古民家を再生するのも壊して建替えるのもやはりその家庭の事情もありますのでどちらが良いとは言えません。
屋敷内の竹林を通って親戚の家々を梯子。この辺りは父方の親戚関係が集まっています。少し前の代に町長をしていたオジが居ると聞いていただけで、父が生前に私を生家に連れて来るということはありませんでした。今回は、伯父・伯母からお彼岸に一緒にと誘われたのは先祖が何か伝えたいものがあったのかもしれません。
一般の方では補修費などがかかるかも知れませんが、解体で出た材は引き受けられるものは私のほうで扱いたいと申し出ました。良い材であれば職人さん達に大切に他で使って頂きたいと思います。

こちらは、現在進行中の再生の現場。解体という選択がされなかった住まいです。ここ数日、また地震などが多いですが元々の太い部材に頑丈に組みこんでいますのでビクともしません。一階の部分の補強はほぼ終了し、二階の床組みを始めています。大工さんといつもコンビを組んでいる若い建具屋さんも工程が進む度に手際よくなっているのが良くわかります。
今週は現場監理は3度。こちらの広範囲の改修の現場と小さな現場。家に居て図面を描くのが夜中のパターンになっています。
昨年・今年は古民家の再生・戸建やマンションなどのリフォームの依頼でめい一杯のスケジュール組みでしたが、新築よりも設計や施工手間がかかります。
調査の為、一度剥がしたり、着工後に開けて見て施工計画を変更せざる得ないこともあります。それでも遺して行きたいと思うのは、私自身が現在の住まいより歴史を重ねてきたモノのほうが機能とは別のところで住み心地が良いと感じているからかも知れません。
現在の暮らしに合わせて室内環境や動線計画、意匠計画はしていますので、古来からの生活を推奨しているわけではありません。所属する古民家再生協会からの情報では、最近は、若い方も古家を買い、改修する方が増えてきているようです。今の家では感じる事の出来ない何か、あるのでしょうね。
