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藤岡瓦

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藤岡瓦_a0129492_11251011.jpg群馬藤岡で藤岡瓦を手掛ける五十嵐さんの工房へおうかがいしました。友人であり、以前より相談は受けていたものの、ようやく早急に対処しなければならない瓦(屋根)から始める段取りです。
五十嵐さんは達磨窯で手作りで瓦を焼くという今や日本では1人しか残っておられないような貴重な職人さんです。
気候風土により、焼き具合を調整するのも職人技。また、既製品の瓦が水を弾いてしまうのに対して五十嵐さんの瓦は水を吸収します。小雨の降る日に瓦を見上げれば、雨が当たっては染み込み、見る見るうちに乾いていく(元の色合いに戻る)という状況を観察することが出来ます。
瓦に水が吸収されて、下地に影響がないのかというご質問も多いとのこと、ある一定の保水をした後は、外へ排出されるそうです。
そういったことで、雨上がりの暑い陽射しの日には、瓦が保水したものを少しずつ蒸発させる為、瓦自体が室内環境に与える影響は一般の瓦にくらべると断然違うとのこと。
藤岡瓦_a0129492_114258.jpg実際にその瓦屋根の家に住んで居らっしゃるお施主様のお話しもお聞きすることができましたが、屋根の素材一つにしても環境が変化し、実生活の中で感じる事ができるということがわかりました。
友人は夫婦で来て、お住まいになられている方のお話しにも熱心に耳を傾けていました。技術的なことが気になる友人に対して感覚的な感性を持っている奥様。
奥様はやはり、素材のもつ雰囲気(手焼き瓦の柔らかい風合い)やキッチンに興味深々。やはり、男性と女性とで見る視点が違いますね。お施主さまと職人さんの工房へ実際のものを見に行くことの必要性を感じました。
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五十嵐さんが工房で見せてくださった数百年前の瓦。「宗平」という刻印があります。これは、志木の宗岡という地で数百年前に地元の土を使い焼かれた瓦で、現在も志木にある古民家などにも使われている可能性が高いとのこと。 瓦も知るほど 奥が深い・・・私にとってはピンポイントの話題が急に出て来ましたので真剣に拝見させていただきました。
藤岡瓦_a0129492_1205095.jpg藤岡瓦_a0129492_1232311.jpgこの日の昼食は五十嵐さんのご紹介でマクロビオテック料理を出されているお店で、1日一組限定の古民家風レストランを皆さんとご一緒に。お肉やお魚などは一切使用せず、大豆やお野菜などで作るお料理のことですが、とても美味しくいただきました。
写真のデザートは、寒天、小豆、玄米を炒ったものなどで砂糖などは一切使用していないとのこと。ほのかな素材の甘味で体に優しい感じがしました。
この日は、私は新幹線を使う羽目に。それは、友人に「一生の不覚(笑)」と・・・。
友人なので笑い飛ばしてくださったので良かったものの、職人さんの予定も変更になりましたし友人の奥様もお待たせしましたし本当に申し訳ない気持ちでいっぱいでした。 

いつも30分前を予定して到着しているハズが、連絡を入れた友人も見当たらない。
不安になってタクシーのナンバープレートを見ましたら、なんと地名が同じでも違う県に来てしまっていたのでした。 ここ数日、遅くまで図面を描いているということもあり、久しぶりに車ではなく、電車でと思った次第。慣れないことをするときには、気を付けないといけないと反省です。

見積次第で屋根工事に入る予定。所有する古民家は非常に複雑な屋根形状。神社や寺社のようなムクリがある部分も。20種類の瓦と9種類の鬼瓦を使い分けます。
by atelier-kirara | 2014-06-05 12:20 | 仕事諸々 | Comments(0)

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