和のもの(帯)
2012年 05月 26日

母のおつあいということもあり、2時間ばかり帯の展示会に行って参りました。「大宮 料亭・割烹旅館」四季折々の庭園の移ろいを眺めながらお食事ができる地元の料亭です。今日はお食事の代わりに帯がお座敷に並んでいました。少しだけ、偶然居合わせたお茶をされている方々と、食事をしながら歓談。お裏さん、表さんそれぞれに作法が違いますがお茶を楽しむ心は同じで着物や器のことなど。楽しいひととき。
和紙を繊維状にし、織り込んだ一品物。絵画のようなこちらの帯は西陣織「熊本織物 熊本さん」が原図から描き、糸を紡ぎ、手織りしたものです。滝が流れるダイナミックな雰囲気、飛沫が上がる様子が絹糸、和紙を織り込んだもので繊細に表現されています。白地、グレー系のお着物に締めると良さそうです。代々続く織の伝統的な絵柄は型がありますが、オリジナルのものは一から描きますので一ヶ月ほどかかるそうです。30年以上継承されてきた拘りが作品の中にも表現されていることを感じます。
好きなことを、自分にとって心地よい事を生涯の仕事にされているのは幸せなことです。その気持ちが帯を締める方にも伝わります。帯の製作過程をとてもよく説明くださり、そのご様子が楽しそうでした。帯で見える部分は一部ですが、どこも手を抜かず一枚の絵として仕上げる。大切な拘りです。


左:漉いた和紙を縮緬上にし、細く糸状に割き、絵柄に合わせて染付けをしていきます。綺麗なグラデーションが出ていますね。
右:熊本さんがご説明下さっています。縦糸を細かく織り込まず、散らすように織ると流れるような雰囲気になり涼しげでこれからの季節に合う絵柄になるそうです。織り目を専用のルーペで見せていただきました。
私はブルー系(水色・白色)がイメージ的に合うそうですので、ちょうど好きな色ということもありますのでこの夏は考えてみようと思います。
by atelier-kirara
| 2012-05-26 17:18
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