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既存不適格

首都直下地震では都内(最大震度6強)で多くの建物が崩壊し、死者がたくさん出ると昼時のニュースで放送していました。既存不適格に該当する古い建築物の中には新耐震基準法以降(1981年・昭和56年)の耐震基準をみたしていないものが殆どの為、崩壊の危険があるといわれています。

構造・耐震に限らず、現行の建築基準の法を満たしてない建築物を「既存不適格」と言いますが、その当時は法の内容を満たして建てられている為、欠陥とは区別されています。
基準も年々少しずつ改正されていますので、構造体部分などもより安全とされているものに補強するしかありませんが。

もちろん、古い建物の中にも関東大震災などの年を乗り越えて百年以上耐えている建物もありますね。

「最近、各地で地震が多いので不安なので木造では無く、鉄筋コンクリート造や鉄骨造で作ったほうが安心ですよね」と聞かれることが多くなりました。また、そういった構造で家づくりをされたいと思っていらっしゃる方も居ます。

どの構造でも、希望されているものに対してその構造体にするメリットがあれば、お好きなもので良いですよーとお返事しています。

どの構造が一番安全かではなく、やはり構造的にもバランスが大切だと思っています。

ニュージーランドの地震でも語学学校がはいっていたビルは耐震性が低いうえに、偏心の状態になり倒壊したということが言われていますね。ニュージーランドでも震災の被害を最小限に抑える為に不適格建物の耐震補強に力をいれようとしていた矢先に起こってしまったというのが悔やまれます。
今も行方不明者がたくさんいらっしゃいますので安否が心配です。
震災で亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。





偏心はビルに限らず、住宅でもLDKと大きく開放された間取りに水周りなどの小さな部屋がまとまって片側に偏って配置されている場合も起こりうるといわれています。日照を気にして片側に大きな開口を設けた場合も同じです。その為、敷地条件上や、やむをえない場合そういった間取りになってしまった場合は法律では決まりが無い木造2階建ての住宅(役所などに構造基準法に該当する書類を出す必要は無い)でも構造設計の方に相談しているのです。

構造計算の義務がなくても各設計者がチェックすることは必要とされています。
私の周りで親しくお付き合いいただいている設計事務所を主宰している友人たちは皆さん伝統建築系の方も普通在来系の方もきちんと検討していらっしゃいます。

間取りや見た目も大切ですが、いずれにしてもバランスが崩れてしまわないように、提案できるのが一番です。午後からも自宅で仕事しますが、地震が多い月は地下鉄乗って都内に出るのが不安です。
本日は、父が休日なので私の周りをうろうろして暇そうにしているから「今、書いている図面の概算見積もりしてくれない?」と言ったら「お断り」と言われました(>_<)

SRC・RC・S造が専門なので全部が木造は拾うのが面倒なのか・・・それにしても、少しは手伝ってくれてもいいのに(笑)
パソコンの調子が悪いのでフリーズして、OSもなんだか動きが怪しい。途中まで書いた図面が消えました~。こまめにバックアップして気を付けていましたのに。
by atelier-kirara | 2011-02-27 12:38 | その他 | Comments(0)

日々の暮らしや建築のことを書いています。お付き合いいただければ幸いです。


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